【アトキンス物理化学第10版解答】第4章の演習問題を解説!

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突然ですが、

アトキンス物理化学の解答・解説を知りたい!

演習問題の解答がどのようになるのか確かめたい!

と思っていませんか?

アトキンス物理化学は演習問題が沢山ありますが、解答書にも解答が記載されていない問題が沢山あるんですよね。

そこで、解答書には記載されていない演習問題の解説をしてみました!

この記事では、アトキンス物理化学(上)第10版4章演習問題(b)の解答・解説をしていきます!

解答はアトキンス物理化学の解答書にも記載されていないので、これは筆者が求めた解答になります。計算ミスがあるかもしれないので、その点には注意してください!(計算ミスがあればご指摘いただければ幸いです。)

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目次

4章

4A・1(b)

相律:$F = C – P + 2$ (可変度$F$, 成分の数$C$, 平衡にある相の数$P$)を用いることを考えましょう!

今回は1成分系であるから、相律を用いて$F = 3 – P$と書ける。

相図における各点の位置について、

領域内:温度と圧力を(制限下で)自由に動けるので、可変度$F = 2$。よって、$P = 1$。

線上:温度と圧力の一方を(制限下で)自由に動かすと、他方は1つに定まるので、可変度$F = 1$。よって、$P = 2$。

交点:温度と圧力は1つに定まるので、可変度$F = 0$。よって、$P = 3$。

以上より、$(a):1 (b),(c):3, (d):2$である。

4A・2(b)

ある系について、領域1における化学ポテンシャルを$\mu _1$、領域2における化学ポテンシャルを$\mu _2$とすると、領域1から領域2に物質が移動するとき$-\mu _1$及び$+\mu _2$と変化します。よって、この時のギブズエネルギーの変化量$dG$は、$dG = ({\mu _2} – {\mu _1})dn$となります!

ある2つの領域における化学ポテンシャルをそれぞれ$-\mu _1$、$+\mu _2$とすると、この時のギブズエネルギーの変化量$dG$は、$dG = ({\mu _2} – {\mu _1})dn$と書ける。

よって、$\Delta G = ({\mu _2} – {\mu _1})dn = – 8.3 \times \,0.15 \times {10^{ – 3}}\, = – 1.245\, \fallingdotseq – 1.2\,J$

となる。

4A・3(b)

相律:$F = C – P + 2$ (可変度$F$, 成分の数$C$, 平衡にある相の数$P$)を用い、可変度$F$が最小になる時考えましょう!

相律より、$P = C – F + 2 = 4 – F + 2 = 6 – F \leq6$

(∵可変度$F$は最小で$0$となる)

よって、相の数の最大値は$6$である。

4章B

4B.1(b)

通常沸点…外圧が$1 \,atm(1.0325 \times 1{0^5}\,\,Pa)$の時の沸点(${T_{std}}$)

標準沸点…外圧が$1\,\,bar(1.0 \times {10^5}\,\,Pa)$の時の沸点(${T_{norm}}$)

で、まずはこの差である$\Delta T$を数式で表すことを考えましょう!

沸騰状態では、気相と液相が平衡状態にあるので、

${\mu _{gas}}({T _{std}},{p _{std}})={\mu _{liquid}}({T _{std}},{p _{std}})$

${\mu _{gas}}({T _{norm}},{p _{norm}})={\mu _{liquid}}({T _{norm}},{p _{norm}})$

が成り立つ。

また、ギブズエネルギーについて、

${\left( {\frac{{\partial G}}{{\partial T}}} \right)_p} = – S$

${\left( {\frac{{\partial G}}{{\partial p}}} \right)_T} = V$

が成り立つことから、$d\mu $は、

$d\mu = {\left( {\frac{{\partial \mu }}{{\partial T}}} \right)_p}dT + {\left( {\frac{{\partial \mu }}{{\partial p}}} \right)_T}dp=-S_mdT+V_mdp$

と書ける。したがって、

$\Delta\mu_{liquid}=- {S_{m,liquid}}\Delta T+{V_{m,liquid}}\Delta p=-{S_{m,gas}}\Delta T+{V_{m,gas}}\Delta p=\Delta\mu_{gas}$

$({S_{m,gas}} – {S_{m,liquid}})\Delta T = ({V_{m,gas}} – {V_{m,liquid}})\Delta p$

$\therefore \,\,\,\Delta T = \frac{{\,({V_{m,liquid}} – {V_{m,solid}})\Delta p\,}}{{({\Delta _{vap}}S)}}$

となる。ここで、${V_m} = \left( {\frac{M}{\rho }} \right)$であるので、${\rho _{liq}}(100\,{\,^ \circ }C) = 0.958$, ${\rho _{gas}}({100^ \circ }C) = 0.598$であることを用いて、

$\Delta T=({\frac{1}{{{\rho _{gas}}}}}{ – \frac{1}{{{\rho _{liquid}}}}}){ – \frac{M\Delta p}{{{\Delta _{vap}}S}}}=({\frac{1}{{{\rho _{gas}}}}}{ – \frac{1}{{{\rho _{liquid}}}}}){ – \frac{MT_b\Delta p}{{{\Delta _{vap}}H}}}$

$=\left( {\frac{{1\,\,c{m^3}}}{{0.598\,\,g}} – \frac{{1\,\,c{m^3}}}{{0.958\,\,g}}} \right)\frac{{18.02\,\,g\,\,mo{l^{ – 1}} \times 373.15\,\,K \times 1325\,\,Pa}}{{40.7 \times {{10}^3}\,\,J\,\,mo{l^{ – 1}}}} \times \frac{{1\,\,{m^3}}}{{{{10}^6}\,\,c{m^3}}}$

$1.38 \times {10^{ – 4}}\,\,K$

となる。

4B.2(b)

温度が変化したときの化学ポテンシャル変化を知りたいので、$d\mu = {\left( {\frac{{\partial \mu }}{{\partial T}}} \right)_p}dT=-S_mdT$が成り立つことを用いましょう!

$d\mu = {\left( {\frac{{\partial \mu }}{{\partial T}}} \right)_p}dT=-S_mdT$より、

$\Delta \mu = – \int {{S_m}} dT = – {S_m}\Delta T$

$ = – 27.28 \times (1000 – 100)$≒$ – 24.6\,\,kJ\,\,mo{l^{ – 1}}$

となる。

4B.3(b)

圧力が変化した時の化学ポテンシャル変化を知りたいので、$d\mu ={\left( {\frac{{\partial \mu }}{{\partial T}}} \right)_T}dp=V_mdp= \frac{M}{\rho}\,\,dp$が成り立つことを用いましょう!

$d\mu ={\left( {\frac{{\partial \mu }}{{\partial T}}} \right)_T}dp=V_mdp= \frac{M}{\rho}\,\,dp$より、

$\Delta \mu = \int {\frac{M}{\rho }dp = = \frac{M}{\rho }\Delta p} $

$ = \frac{{78.11\,\,g\,\,mo{l^{ – 1}}}}{{0.879\,\,g\,\,c{m^{ – 3}}}} \times (10 \times {10^6} – 100 \times {10^3})\,\,Pa \times \frac{{1\,\,{m^3}}}{{{{10}^6}\,\,c{m^3}}}$

$8.8 \times {10^2}\,\,J\,\,mo{l^{ – 1}}$

となる。

4B.4(b)

加圧した時の蒸気圧について、$p = {p^ * }\exp (\frac{{{V_m}(l)\Delta P}}{{RT}})$の式が成り立つことを用いましょう!

加圧した時の蒸気圧について、$p = {p^ * }\exp (\frac{{{V_m}(l)\Delta P}}{{RT}})$の式が成り立つ。

ここで、

$\frac{{M\Delta P}}{{\rho RT}} = \frac{{128.2\,\,g\,\,mo{l^{ – 1}} \times (15 \times {{10}^6} – 1.0 \times {{10}^5})Pa}}{{1.145\,\,g\,\,c{m^{ – 3}} \times 8.3145\,\,J\,\,{K^{ – 1}}\,\,mo{l^{ – 1}} \times 368\,\,K}} \times \frac{{1\,\,{m^3}}}{{{{10}^6}\,\,c{m^3}}}$

≒$0.5452$より、

$p = {p^ * }\exp (\frac{{{V_m}(l)\Delta P}}{{RT}}) = 2.0 \times {e^{0.5452}}$

$3.4\,\,kPa$

となる。

4B.5(b)

問題文から、${\Delta _{fus}}V$と圧力と温度の関係が記載されているので、クラペイロンの式$\frac{{dp}}{{dT}}=\frac{{{\Delta_{trs}}S}}{{{\Delta_{trs}}V}}$を用いることを考えましょう!

クラペイロンの式を変形して、融解エントロピー${\Delta _{fus}}S$は

${\Delta _{fus}}S = {\Delta _{fus}}V \times \left( {\frac{{dp}}{{dT}}} \right)= {\Delta _{fus}}V \times \frac{{\Delta p}}{{\Delta T}}$

$ = \left[ {(152.6 – 142.0) \times {{10}^{ – 6}}} \right] \times \frac{{1.2 \times {{10}^6} – 1.00 \times 1.013 \times {{10}^5}}}{{429.26 – 427.15}}\,$

≒$5.52\,\,J\,\,{K^{ – 1}}\,\,mo{l^{ – 1}}$≒$5.5\,\,J\,\,{K^{ – 1}}\,\,mo{l^{ – 1}}$

となる。また、これを用いて融解エンタルピー${\Delta _{fus}}H$は、

${\Delta _{fus}}H= {T_f}{\Delta _{fus}}S= 427.15 \times 5.52$

$2.4\,\,kJ\,mo{l^{ – 1}}$

となる。

4B.6(b)

温度を変化させたときの蒸気圧について、$p = {p^ * }\exp \left[ { – \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{R} \times \left( {\frac{1}{T} – \frac{1}{{{T^ * }}}} \right)} \right]$が成り立つことを用いましょう!

温度を変化させたときの蒸気圧について、以下の式が成り立つ。

$p = {p^ * }\exp \left[ { – \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{R} \times \left( {\frac{1}{T} – \frac{1}{{{T^ * }}}} \right)} \right]$

よって、

$\frac{1}{T}=\frac{1}{{{T^*}}}+\frac{R}{{{\Delta _{vap}}H}}\ln \frac{{{p^*}}}{p}$

$ = \frac{1}{{293.15}} + \frac{{8.3145}}{{32.7 \times {{10}^3}}}\ln \left( {\frac{{58.0}}{{66.0}}} \right)$

≒$3.378 \times {10^{ – 3}}\,\,{K^{ – 1}}$

$\therefore \,\,T$≒$296\,K$

となる。

4B・7(b)

気相-液相の変化について、$\ln p$と$T$の関係が分かっていることから、クラウジウス-クラペイロンの式$\frac{{d\ln p}}{{dT}} = \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{{R{T^2}}}$を用いることを考えましょう!

クラウジウス-クラペイロンの式より、

$\int {d\ln p = \int {\frac{{{\Delta _{vap}}H}}{{R{T^2}}}dT} } $

$\therefore \,\,\ln p = const. – \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{{RT}}$

が成り立つ。よって、蒸発エンタルピー${\Delta _{vap}}H$は、

${\Delta _{vap}}H = 3036.8 \times 8.3145$≒$25.249\,\,kJ\,\,mo{l^{ – 1}}$

となる。

4B・8(b)

4B・7(b)とほとんど同じ問題です。$\ln x$≒$2.303{\log _{10}}x$が成り立つことを用いましょう!

クラウジウス-クラペイロンの式より、

$\log p = const. – \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{{2.303RT}}$

が成り立つ。

よって、(ⅰ)蒸発エンタルピー${\Delta _{vap}}H$は、

${\Delta _{vap}}H = 1625 \times 2.303 \times 8.3145$≒$31.12\,\,kJ\,\,mo{l^{ – 1}}$

となる。また、通常沸点は$p = 760\,\,Torr$における温度$T$であるから、

$\log 760 = 8.750 – \frac{{1625}}{T}$

$\therefore \,\,{T_b}$≒$276.9\,\,K$

となる。

4B・9(b)

問題文から、温度と圧力の関係と密度変化(体積変化)及び融解エンタルピーが記載されているので、クラペイロンの式$\frac{{dp}}{{dT}}=\frac{{{\Delta_{trs}}S}}{{{\Delta_{trs}}V}}$を用いることを考えましょう!

この問題では分子量が問題文に記載されていないので、(おそらく)分子量を任意に設定する必要があります!

分子量を$M$とする。

クラペイロンの式より、圧力が変化した時の温度変化量$\Delta T$は、

$\Delta T = \frac{{{\Delta _{fus}}V}}{{{\Delta _{fus}}S}}\times \Delta p=\frac{{{T\Delta _{fus}}V}}{{{\Delta _{fus}}H}}\times \Delta p=\frac{{{T_f}M\Delta p}}{{{\Delta _{fus}}H}}\times \Delta \left( {\frac{1}{\rho }} \right)$

$ = \frac{{269.5 \times M \times (100 \times {{10}^6} – 1.013 \times {{10}^5})}}{{10.59 \times {{10}^3}}} \times \left( {\frac{1}{{0.891}} – \frac{1}{{0.879}}} \right) \times \frac{1}{{{{10}^6}}}$

$ – 0.03895M\,\,K$

となる。

例えば、任意の分子量として100と設定すると、$ – 3.90\,\,K$

${T_f} = 269.5 – 3.90 = 265.6\,\,K$となる。

4B・10(b)

蒸発した水の質量を$m$として、$\frac{{dm}}{{dt}}$を求めることを考えます。ここで、$m = nM$であり、蒸発エンタルピー${\Delta _{vap}}H$とは、1 molの物質が蒸発するときのエンタルピー変化なので、与えられたエネルギー$q$を蒸発エンタルピー${\Delta _{vap}}H$で割った$\frac{q}{{{\Delta _{vap}}H}}$の値は蒸発した水の物質量$n$に等しいです。よって、$\frac{{dm}}{{dt}}=M\frac{d}{{dt}}\left( {\frac{q}{{{\Delta _{vap}}H}}} \right)$であることを用いましょう!

蒸発した水の質量を$m$として、湖から水が失われる最大速度$\frac{{dm}}{{dt}}$は、

$\frac{{dm}}{{dt}} = \frac{d}{{dt}}(nM) = M\frac{{dn}}{{dt}} = M\frac{d}{{dt}}\left( {\frac{q}{{{\Delta _{vap}}H}}} \right)= \frac{M}{{{\Delta _{vap}}H}}\frac{{dq}}{{dt}}$

$ = \frac{{18.02\,\,g\,\,mo{l^{ – 1}}}}{{44.0 \times {{10}^3}\,\,J\,\,mo{l^{ – 1}}}} \times 0.87\,\, \times {10^3}\,\,W\,\,\,{m^{ – 2}} \times 1.0 \times {10^4}\,\,{m^2}$

$3.6\,\,kg\,\,{s^{ – 1}}$

となる。

4B・11(b)

昇華について考えるので、気相-固相におけるクラウジウス-クラペイロンの式$\frac{{d\ln p}}{{dT}} = \frac{{{\Delta _{sub}}H}}{{R{T^2}}}$を用います。また、この層境界では三重点$(0.61\,kPa,\,273\,\,K)$を通過するので、これを用いて昇華時の分圧を求めましょう!

クラウジウス-クラペイロンの式より、気相-固相の層境界の勾配は、

$\frac{{d\ln p}}{{dT}} = \frac{{{\Delta _{sub}}H}}{{R{T^2}}}$

$ = \frac{{51.0 \times {{10}^3}}}{{8.3145 \times {{273}^2}}}$

≒$0.0823\,\,{K^{ – 1}}$

である。ここで、この層境界は三重点$(0.61\,kPa,\,273\,\,K)$を通過するので、この時の$ – 5\,{\,^ \circ }C$における圧力は、

$\int_{\ln p}^{\ln (0.61)} {d\ln p = 0.0823\int_{268}^{273} {dT} } $

$\ln \frac{{0.61}}{p} = 0.0823 \times 5 = 0.4115$

$p = \frac{{0.61}}{{{e^{0.4115}}}}$

≒$0.40\,\,kPa$

となる。

よって、$0.30\,\,kPa$では霜は昇華する。霜が残ったままでいるには、$0.41\,\,kPa$以上の分圧が必要である。

4B・12(b)

4B.6(b)で用いた、$p = {p^ * }\exp \left[ { – \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{R} \times \left( {\frac{1}{T} – \frac{1}{{{T^ * }}}} \right)} \right]$の式を使いたいので、${{\Delta _{vap}}H}$を求める必要があります。与えられているのは通常沸点のみなので、トルートンの規則${\Delta _{vap}}S$≒$85\,\,J\,\,{K^{ – 1}}\,\,mo{l^{ – 1}}$を用いることを考えましょう!

トルートンの規則より、(ⅰ)蒸発エンタルピー${{\Delta _{vap}}H}$は、

${\Delta _{vap}}H = {T_b} \times 85 = 342.15 \times 85$

≒$29.1\,\,kJ$≒$29\,\,kJ$

となる。また、これを用いて(ⅱ)25 ℃と60℃における蒸気圧をそれぞれ求めると、

$p = {p^*}\exp\left( { – \frac{{{\Delta _{vap}}H}}{R}\left( {\frac{1}{T} – \frac{1}{{{T^*}}}} \right)} \right)$

$ = 1.0 \times {10^5}\exp \left( { – \frac{{29.1 \times {{10}^3}}}{{8.3145}}\left( {\frac{1}{{298.15}} – \frac{1}{{342.15}}} \right)} \right)$

$22\,kPa$

$ = 1.0 \times {10^5}\exp \left( { – \frac{{29.1 \times {{10}^3}}}{{8.3145}}\left( {\frac{1}{{333.15}} – \frac{1}{{342.15}}} \right)} \right)$

$76\,kPa$

となる。

4B・13(b)

4B・9(b)と類似した問題です。問題文に密度変化が記載されており、氷なので融解エンタルピーや$1\,\,atm$における融点がわかっているので、クラペイロンの式$\frac{{dp}}{{dT}}=\frac{{{\Delta_{trs}}S}}{{{\Delta_{trs}}V}}$を用いることを考えましょう!

クラペイロンの式より、

$\Delta T = \frac{{{\Delta _{fus}}V}}{{{\Delta _{fus}}S}}\times \Delta p=\frac{{{T\Delta _{fus}}V}}{{{\Delta _{fus}}H}}\times \Delta p=\frac{{{T_f}M\Delta p}}{{{\Delta _{fus}}H}}\times \Delta \left( {\frac{1}{\rho }} \right)$

$ = \frac{{273.15 \times 18.0 \times (10 \times {{10}^6} – 1.013 \times {{10}^5})}}{{6.01 \times {{10}^3}}} \times \left( {\frac{1}{{0.998}} – \frac{1}{{0.915}}} \right) \times \frac{1}{{{{10}^6}}}$

≒$ – 0.736\,\,K$

$\therefore \,\,273.15 – 0.736 = 272.41\,\,K$

となる。

4B・14(b)

仕事を求めるので、エンタルピーの定義でもある$H = U + pV$を用いることを考えましょう!

エンタルピーの定義より、蒸発エンタルピーにおける蒸気の膨張仕事の割合は、

${\Delta _{vap}}H= {\Delta _{vap}}U+ {\Delta _{vap}}(pV)= 43.5\,\,kJ\,mo{l^{ – 1}}$

${\Delta _{vap}}(pV)=p{\Delta _{vap}}V= p({V_{gas}} – {V_{liq}})$≒$p{V_{gas}}$

$=RT=8.3145 \times 351.4 = 2.922\,kJ\,\,mo{l^{ – 1}}$

$\frac{{{\Delta _{vap}}(pV)}}{{{\Delta _{vap}}H}}= \frac{{2.922}}{{43.5}}$≒$0.0672$

$\therefore 6.72\,\,\% $

となる。

最後に

いかがでしたか?

今回は、アトキンス物理化学(上)第10版の4章演習問題の解答及び解説をしてきました。

4章では様々な式が登場しますが、与えられている値や条件を考えることでどの式を使うべきか判断することが出来ます。

演習問題を沢山解いてテストや院試で高得点を目指しましょう!

もし、この記事の人気があれば他の演習問題の解説・解答に関する記事も増やしていきたいと考えています!

ぜひ、参考にしてみてくださいね!

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この記事を書いた人

国立大学の化学科を首席で卒業!
現在は大学院で有機化学を専攻中です。
自身の経験を基に、勉強法や院試過去問解説などをしています!
詳しくはこちらのXから
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