【アトキンス物理化学第10版解答】第5章Bの演習問題を解説!

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突然ですが、

アトキンス物理化学の解答・解説を知りたい!

演習問題の解答がどのようになるのか確かめたい!

と思っていませんか?

アトキンス物理化学は演習問題が沢山ありますが、解答書にも解答が記載されていない問題が沢山あるんですよね。

そこで、解答書には記載されていない演習問題の解説をしてみました!

この記事では、アトキンス物理化学(上)第10版5章B演習問題(b)の解答・解説をしていきます!

解答はアトキンス物理化学の解答書にも記載されていないので、これは筆者が求めた解答になります。計算ミスがあるかもしれないので、その点には注意してください!(計算ミスがあればご指摘いただければ幸いです。)

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目次

5章B

5B・1(b)

ヘンリーの法則$p_{B}=x_{B}K_{B}$より、モル分率を出すことを考えます。

成分Bの質量モル濃度が与えられていることから、成分A 1 kgを物質量に換算することで、成分Bのモル分率を算出することが出来ます。

ヘンリーの法則の定数は、演習問題5A(b)の値を用いましょう!

(演習問題5A(b)は以下で解説しています!)

成分A1 kgの物質量は、

$\frac{1000}{74.1}=13.50 mol$

である。したがって、このときの成分Bのモル分率は、

$x_{B}=\frac{0.25}{13.50}=1.852\times10^{-2}$である。

これと5A・9(b)の結果を用いて、ヘンリーの法則より、

$p_{B}=K_{B}x_{B}=8.21\times10^{3}\times1.852\times10^{-2}=152.0 kPa$

よって、$1.5\times10^{2} kPa$となる。

5B・2(b)

純粋な成分の蒸気圧が記載されていることから、ラウールの法則

$p_{A}=x_{A}p_{A}*$

を使うことを考えましょう!

2-プロパノールを成分A、不揮発性有機化合物を成分Bとする。

ラウールの法則より、

$x_{A}=\frac{p_{A}}{p_{A}*}=\frac{49.62}{50.00}=0.9924$

2-プロパノール500 gの物質量は、

$\frac{250}{60.096}=4.160 mol$

であるから、不揮発性有機化合物の分子量$M_{B}$は、

$x_{A}=\frac{4.160}{4.160+\frac{8.69}{M_{B}}}$より、

$M_{B}=\frac{8.69x_{A}}{4.160(1-x_A)}=272.77$

より、$272 g mol^{-1}$となる。

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5B・3(b)

凝固点降下の式は、

$\Delta{T_{f}}=K_{f}b$

と表されます。したがって、まずは質量モル濃度を求めることを考えましょう!

この溶液の質量モル濃度は、

$b=\frac{5.00}{0.250\times M}$であるので、この化合物のモル質量は、

$M=\frac{5.00}{0.250\times b}$である。

また、凝固点降下の式より、

$b=\frac{\Delta{T_{f}}}{K_{b}}=\frac{0.780}{6.94}=0.1124$

である。したがって、この化合物のモル質量は、

$M=\frac{5.00}{0.250\times0.1124}=177.9$

より、$178 g mol^{-1}$となる。

5B・4(b)

凝固点降下の式とファントホッフの式はいずれも濃度が使われているので、濃度を基に関連づけましょう。

ただし、前者は質量モル濃度、後者はモル濃度なので、通常は一致していません。

しかし、凝固点降下は基本的に希薄溶液で起こるので、希薄溶液であることを使うことがポイントです。

つまり、溶媒の質量≒溶液の質量とすることができ、このことを用いて計算しましょう!

この溶液の溶媒をA、溶質をBとする。

ファントホッフの式より、モル濃度$c$は、

$c=\frac{\Pi}{RT}$

である。ここで希薄溶液であるから、溶媒の質量≒溶質の質量としてよく、凝固点降下の式より、

$\Delta{T}=K_{f}b=K_{f}\times\frac{n_{B}}{m_{A}}$

≒$K_{f}\times\frac{n_{B}}{V_{sol}\rho_{sol}}=K_{f}\times\frac{c}{\rho_{sol}}=K_{f}\times\frac{\Pi}{RT\rho_{sol}}$

となる。

希薄溶液であるから、溶液の密度は水の密度と同様と考えてよく、よって、

$\Delta{T}=K_{f}\times\frac{\Pi}{RT\rho_{sol}}=1.86\times\frac{99.0\times10^{3}}{8.3145\times288\times10^{3}}=0.07690 K$

より、$-0.0769^{o}C$となる。

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5B・5(b)

複数成分の理想気体の熱化学パラメータについて、

混合ギブズエネルギー:$nRT\sum _{J}x_{J}\ln x_{J}$

混合エントロピー:$-nR\sum _{J}x_{J}\ln x_{J}$

と表すことが出来ます。

また、混合エンタルピーは理想液体では$0$になります。

モル分率について、

$x_{hexane}=x_{heptane}=0.50$

である。したがって、この溶液の混合ギブズエネルギーは、

$2.00\times8.3145\times298\times(0.50ln0.50+0.50ln0.50)=-3.435\times10^{3}$

より、$-3.43 kJ$となる。

混合エントロピーは、

$-2.00\times8.3145\times(0.50ln0.50+0.50ln0.50)=-11.53 J K^{-1}$

より、$-11.5 J K^{-1}$となる。

加えて、理想溶液であるから混合エンタルピーは$0 J$となる。

5B・6(b)

混合エントロピーを最大にするモル分率を考えるので、混合エントロピーをモル分率で微分して、それが0になるモル分率、すなわち、

$\dfrac{d\Delta{_{mix}S}}{dx_{A}}=0$

を求めましょう!

また、その結果から質量の比率を考えることが出来ます。

(ⅰ)

ベンゼンを成分A、メチルベンゼンを成分Bとする。

この混合エントロピー$\Delta{_{mix}S}$は、

$\Delta{_{mix}S}=-nRT(x_{A}ln x_{A}+x_{B}ln x_{B})=-nRT(x_{A}ln x_{A}+(1-x_{A})ln(1-x_{A}))$

となる。これを$x_{A}$で微分すると、

$\dfrac{d\Delta{_{mix}S}}{dx_{A}}=-nRT(lnx_{A}+1-ln(1-x_{A})-1)=-nRT(ln\dfrac{x_{A}}{1-x_{A}})$

これが0になる時に最大になるから、

$x_{A}=\dfrac{1}{2}$

の時に混合エントロピーが最大となる。

よって、$\dfrac{x_{A}}{x_{B}}=1.0$となる。

(ⅱ)

(ⅰ)より、$n_{A}=n_{B}$の時最大となるので、

$\dfrac{m_{A}}{M_{A}}=\dfrac{m_{B}}{M_{B}}$より、質量の比率は、

$\dfrac{m_{A}}{m_{B}}=\dfrac{M_{A}}{M_{B}}=\dfrac{78.11}{92.14}=0.8477$

より、$\dfrac{m_{A}}{m_{B}}=0.85$となる。

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5B・7(b)

理想的な溶解度は、

$ln x_{B}=\dfrac{\Delta{_{fus}H}}{R}(\dfrac{1}{T*}-\dfrac{1}{T})$

で表されます。これを用いて、質量モル濃度を計算しましょう!

理想的な溶解度は、

$ln x_{lead}=\dfrac{\Delta{_{fus}H}}{R}(\dfrac{1}{T*}-\dfrac{1}{T})=\dfrac{5.2\times10^{3}}{8.314}(\dfrac{1}{600.15}-\dfrac{1}{553.15})=-0.08855$

より、

$x_{lead}=exp(-0.08855)=0.9152$

となる。ここで、$x_{lead}=\dfrac{n_{lead}}{n_{lead}+n_{benzene}}$

より、$n_{lead}=\dfrac{x_{lead}}{1-x_{lead}}n_{benzene}$である。

ベンゼンが1 kgであるとすると、$n_{benzne}=12.80 mol$なので、

$n_{lead}=\dfrac{x_{lead}}{1-x_{lead}}n_{benzene}=\dfrac{0.9152}{1-0.9152}\times12.80=138.14 mol$

であるから、質量モル濃度は$1.4\times10^{2} mol kg^{-1}$となる。

5B・8(b)

ファントホッフの式を浸透圧を溶媒柱の高さを用いて表すと、

$Pi=\rho gh=\dfrac{n_{B}RT}{V}=\dfrac{mRT}{MV}=\dfrac{cRT}{M}$より、

$h=\dfrac{RT}{\rho gM}c$

となります。

よって、横軸を$c$、縦軸を$h$してデータをプロットすると、傾きを$\dfrac{RT}{\rho gM}$で表すことが出来ます!

上記のように、与えられている濃度がモル濃度ではなく質量濃度であることに注意しましょう!

ファントホッフの式を浸透圧を溶媒柱の高さを用いて表すと、

$Pi=\rho gh=\dfrac{n_{B}RT}{V}=\dfrac{mRT}{MV}=\dfrac{cRT}{M}$より、

$h=\dfrac{RT}{\rho gM}c$

となる。よって、横軸を$c$、縦軸を$h$してデータをプロットすると、下図のようになる。

上図より、$\dfrac{RT}{\rho gM}=1.7838 cm^{4} mg^{-1}=17.838 m cm^{3} g^{-1}$となる。

よって、

$M=\dfrac{8.314 J K^{-1} mol^{-1}\times293.15 K}{1.0 g cm^{-3}\times9.81 m s^{-2}\times17.838 m cm^{3} g^{-1}}=13.928 kg mol^{-1}$

より、$13.93 kg mol^{-1}$となる。

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5B・9(b)

ラウールの法則は、

$p_{B}=x_{B}p_{B}*$

ヘンリーの法則は、

$p_{A}=x_{A}K_{A}$

と表されるので、これらを用いて算出しましょう!

5B・9(a)の問題と照らし合わせると、問題文の「純粋な液体Aの…」の部分はAではなくBの記載ミスだと思います

ラウールの法則より、

$p_{B}=x_{B}p_{B}*=(1-0.066)\times23=21.4 kPa$

ヘンリーの法則より、

$p_{A}=x_{A}K_{A}=0.066\times73=4.82 kPa$

よって、全圧は、

$P=p_{A}+p_{B}=21.4+4.82=26.2 kPa$

より、$p_{A}=4.8 kPa$$p_{B}=21 kPa$$P=26 kPa$である。

また、分圧より各成分の気相組成は、

$y_{A}=\frac{p_{A}}{P}=\frac{4.82}{26.2}=0.184$

$y_{B}=\frac{p_{B}}{P}=\frac{21.4}{26.2}=0.817$

より、$y_{A}=0.18$$y_{B}=0.82$となる。

5B・10(b)

ラウールの法則を用いて、全圧は、

$P=p_{A}+p_{B}=x_{A}p_{A}*+(1-x_{A})p_{B}*$となるので、Aのモル分率は、

$x_{A}=\dfrac{P-p_{B}*}{p_{A}*-p_{B}*}$

と表現できます。これを用いて計算しましょう!

1,2-ジメチルベンゼンをA、1,3-ジメチルベンゼンをBとする。

$x_{A}=\dfrac{P-p_{B}*}{p_{A}*-p_{B}*}=\dfrac{19-18}{20-18}=0.50$

より、$x_{B}=1-x_{A}=0.50$となる。

また、各成分の蒸気組成は、

$y_{A}=\dfrac{p_{A}}{P}=\dfrac{x_{A}p_{A}*}{P}=\dfrac{0.50\times20}{19}=0.526$

$y_{B}=\dfrac{p_{B}}{P}=\dfrac{x_{B}p_{B}*}{P}=\dfrac{0.50\times18}{19}=0.474$

より、$y_{A}=0.53$$y_{B}=0.47$となる。

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5B・11(b)

純粋な液体の蒸気圧が与えられているので、ラウールの法則を使うことを考えます。

ラウールの法則を用いると、Aの液相におけるモル分率$x_{A}$について解くことが出来るので、これを用いて液相の組成を算出しましょう!

また、同様にラウールの法則を用いることで全蒸気圧を算出することが出来ます。

ラウールの法則より、

$p_{A}=x_{A}p_{A}*$、$p_{total}=p_{A}+p_{B}=x_{A}p_{A}*+(1-x_{A})p_{B}*$

である。これを用いて、

$y_{A}=\frac{p_{A}}{p_{total}}=\frac{x_{A}p_{A}*}{x_{A}p_{A}*+(1-x_{A})p_{B}*}$

となり、これを$x_{A}$について解くと、

$x_{A}=\frac{p_{B}*}{p_{B}*+\frac{p_{A}*}{y_{A}}-p_{A}*}=\frac{82.1}{82.1+\frac{68.8}{0.612}-68.8}=0.6530$

より、$x_{A}=0.653$であり、$x_{B}=1-x_{A}=1-0.6530=0.3470$より、$x_{B}=0.347$となる。

また、全蒸気圧$p_{total}$は、

$p_{total}=p_{A}+p_{B}=x_{A}p_{A}*+x_{B}p_{B}*=0.6530\times68.8+0.3470\times82.1=73.42 kPa$

より、$p_{total}=73.4 kPa$となる。

5B・12(b)

理想溶液である場合、ラウールの法則が成り立ちます。

したがって、(ⅰ)ではラウールの法則が成立するかどうかを判断しましょう。

ここで、沸点が与えられていますが一般に通常沸点($1 atm$における沸点)を考えます。

つまり、この温度における蒸気圧を考えているので、全圧が$1 atm$に一致する=ラウールの法則が成り立つ=理想溶液であるということが出来ます!

(ⅰ)

この溶液が理想溶液であると仮定する。ラウールの法則より、この溶液の全圧は、

$p_{total}=p_{A}+p_{B}=x_{A}p_{A}*+(1-x_{A})p_{B}*=0.4217\times110.1+(1-0.4217)\times76.5=90.67 kPa$

となる。全圧が$1 atm=101.3 kPa$と一致していないので、これは理想溶液ではない

(ⅱ)

(ラウールの法則を用いないと解けないので、ラウールの法則を適用する)

$y_{A}=\dfrac{p_{A}}{p_{total}}=\dfrac{0.4217\times110.1}{90.67}=0.51207$

$y_{B}=\dfrac{p_{B}}{p_{total}}=\dfrac{(1-0.4217)times76.5}{90.67}=0.48792$

より、$y_{A}=0.5121$$y_{B}=0.4879$となる。

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5B・13(b)

ここまでの問題と同様にラウールの法則を用いましょう!

(ⅰ)

溶液はその蒸気圧よりも外圧が低くなると沸騰する。

通常、外圧は$1 atm$であると考えるので、沸騰が始まる時の圧力は$1 atm$である。

(ⅱ)、(ⅲ)

ベンゼンを成分A、トルエンを成分Bとする。

ラウールの法則より、

ベンゼンの蒸気圧は、

$p_{A}=x_{A}p_{A}*=0.50\times9.9=4.95 kPa$

より、$p_{A}=5.0 kPa$となる。また、同様にトルエンの蒸気圧は、

$p_{B}=x_{B}p_{B}*=0.50\times2.9=1.45 kPa$

より、$p_{B}=1.4 kPa$となる。

この結果を用いて、各気相のモル分率は、

$y_{A}=\dfrac{p_{A}}{p_{total}}=\dfrac{4.95}{4.95+1.45}=0.773$

$y_{B}=\dfrac{p_{B}}{p_{total}}=\dfrac{1.45}{4.95+1.45}=0.226$

より、$y_{A}=0.77$$y_{B}=0.23$となる。

最後に

いかがでしたか?

今回は、アトキンス物理化学(上)第10版の5章B演習問題(b)の解答及び解説をしてきました。

演習問題を沢山解いてテストや院試で高得点を目指しましょう!

もし、この記事の人気があれば他の演習問題の解説・解答に関する記事も増やしていきたいと考えています!

ぜひ、参考にしてみてくださいね!

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この記事を書いた人

国立大学の化学科を首席で卒業!
現在はメーカー勤務の社会人です。
自身の経験を基に、勉強法や院試過去問解説などをしています!
詳しくはこちらのXから
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